あの人が考える教育とは?
02親子であるがままを受け入れ、成長につなげる
栗原学園 西山副園長 やまた幼稚園副園長。 行動変革コンサルタント 佐藤由美子さん 行動変革コンサルタント。講演会の実施や書籍の執筆など多方面で活躍中。 栗原学園 谷澤理事長 栗原学園グループ理事長。

今までに4,000人以上の人生を変えてきた、行動変革コンサルタントの佐藤由美子先生。
自らも波瀾万丈の人生を歩みながらも、30代半ばで過去の自分を振り返り、 全てを肯定することで人生が劇的に変わったといいます。
「10秒スイッチ」と名付けられた、日々の行動を振り返ることの大切さ。
やまた幼稚園でも昨年から実施し始めた「振り返り教育」をすることの意味を、 当園の西山副園長とともに谷澤理事長が探っていきます。

02親子であるがままを受け入れ、成長につなげる

佐藤
やまた幼稚園では、IBの一環で振り返りに近いことをやっていたと思うんですが、昨年から取り組みはじめたものと違いはありますか?
西山
これまでも、帰りの会で1日を振り返るということは行っていましたね。
でも、佐藤先生の振り返りというのは、もう少し「見える化」したものという感じがします。
子どもたちに想像してやってもらうのではなく、実際に電話を使うことによって、行動として言葉として出やすい気がします。
1日を振り返るという習慣によって、「明日は何をしたい」という未来に向けての自分も見えてきますよね。
佐藤
私の甥っ子が年上のお兄ちゃんたちとサッカーをしていたとき、全然ボールが来なくて泣いていたことがあるんです。
それで、「本当はどうしたいの?」と聞いたら、「一緒にボールを蹴りたい」って言って、次からは自分でボールを取りに行ってお兄ちゃんたちに交じってサッカーができたんです。
きっと、甥っ子には未来の自分が見えていたんですね。
やまた幼稚園の子どもたちはどうですか?
西山
以前よりも、自信を持って前に出て話すようになったと思いますね。
やまた幼稚園の子どもは前に出て話すのが得意な方なので、そういったことを後押しする意味でも、振り返りというのは全部つながっているのではないかと思います。
谷澤
年長になっても、そういった成長が見えるのは重要なことですよね。
アンケートを取ってみても、年長になると成長実感って結果として出にくいんですよ。
2歳児とか年少から入ってくると、家庭から幼稚園に入るので子どもの変化もわかりやすくアンケートの結果も出やすいんですが、年長になって幼稚園に慣れてくると変化を感じにくいのか、成長実感としての数値に表れにくい傾向にあります。
でも、保護者アンケートを見ると、振り返りに取り組んだクラスでは変化が見られたんですよね?
西山
今年から、「はじめてのことでもチャレンジする」といった成長実感に関する項目を新たに設けたんです。
その結果をみると、振り返りワークを取り入れてから成長を感じるようになったという回答を年長クラスの親御さんからいただいています。
谷澤
その結果を見て、振り返りはちゃんと効果があることがわかったので続けていこうと思っています。
今後はどういった取り組みをしていきましょうか?
西山
昨年同様に、振り返りでは電話を使ったり、未来に向けて自分がどういう姿でそこにいたいのかを手紙に書いてもらったりしようと思っています。
行事がはじまる前に手紙を書いて、その行事が終わった後に自分の手紙を見て振り返ったり、過去の自分に話しかけたりというやり方です。
佐藤
自分の姿を実際に見ることによって、自分がどういう行動をしようとか、友達に「こうしたほうがいいんじゃない?」というアドバイスができるように、昨年は発表会の様子をビデオに撮っていましたよね?
西山
自分自身に置き替えることによって、先生に言われてやるのではなく、子どもたちが自ら主体的に発表会で行動できるようになったと思います。
谷澤
佐藤先生は、「もっとこういうことをやってみたい!」というのはありますか?
佐藤
自己肯定感ということから言えば、例えば雲梯(うんてい)で上手く渡れた時に先生が「よくできたね!」と肯定してあげる。
逆に渡れなかった時には、「次はきっとできるよ!」と未来の自分を信じて肯定してあげる。
そういうことを続けてあげれば、子どもは自分で肯定感を身につけていけると思います。
谷澤
僕もそれは良いと思いますけど、先生がすべての子どもの行動を見るっていうのは実際のところなかなか大変ですよね。 そういう点でいえば、親御さんが肯定してあげるっていうのも大事ですよね。
佐藤
そうですね。
ご両親が子どものことを肯定してあげるっていうのは一番効果があると思います。
あと、先生や親にもできないことがあるっていうのを認めるのも大事ですね。認めたうえで、自己肯定しながらできるようになる姿を子どもに見せていく。そうすることで、できないことがあってもできるようになる未来を信じるというのを、先生を通して伝えられると思います。
西山
私たちも、先生は何でもできるわけじゃなくて、できないこともあるんだよというのは素直に言うように心がけています。
子どもたちも、「先生でもできないことがあるんだ」「できないって言ってもいいんだね」と思えるのは安心しますよね。
佐藤
私は、できることも、できないこともあるがまま認めるのが大切だと思っています。
できないことを認めたうえで、それをできるようになりたいと思えるのが、本当の意味での自己肯定感ではないでしょうか。
谷澤
あるがままの自分を認められる強さっていうのはありますよね。

行動変革コンサルタント 佐藤由美子さん

北海道札幌生まれ。
学生時代から“潜在意識”の存在に興味を持ち、あらゆる書籍や関連本を購入し独学で勉強。
一方で、親の期待から弁護士を目指し、国立北海道大学の法学部へ進学。卒業後、バセドウ病を患い自宅療養を経て、32歳の時に北海道大学大学院法科大学院(ロースクール)へ入学するも不眠症になり、法律家への道を断念。
35歳で無職、無収入、貯金数万円、会社勤めゼロ、人脈なしの状態からはじめたブログにより、人生が劇的に好転し始める。その後、自己肯定感・自信を生み出す10秒スイッチが話題となり、今までに4,000人以上の人生を変えてきた。個人コンサルタントは予約が取れないほどの盛況ぶりで、講演会や書籍の執筆など多方面で活躍中。