やまた幼稚園

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2017/07/05

ニュージーランドの幼児教育

2017年7月 夏休み前 特別便の園だよりをお伝えします。

先月は1ヶ月、ある大学付属幼稚園に教育実習に行ってまいりました。
体力のことを考えると、この年齢での実習が限界だと思っていましたが、もう一人の実習生はなんと、間もなく還暦に手が届こうとする男性。

マンションで日々目にする子どもたちの姿に暗澹たる思いをし、この国の将来をどうにかするには自分が幼児教育の世界に入っていくしかない、と一大決心をされたという強者です。

通勤時間も私より長く、土日にはヨガやテニスをし、平日は近所の子にピアノを教え、というその方の話を聞くうち、自分の大変さもそれ程ではないのかも、という気にもなったものです。オジサンのおかげで、楽しく充実した4週間となりました。人間その気になれば限界はないのだ、ということを教えてもらった気がします。

ニュージーランドの幼児教育との出会い

昨年の1学期末のやまた通信で、私は世界各国で実践されているポートフォリオの事についてご紹介しました。
国によってラーニング・ストーリー(ニュージーランド)、ラーニング・ダイアリー(イギリス)、ドキュメンテーション(イタリア)などの呼び方をされていること、ニュージーランドにおける保育の第一人者であるウェンディ・リー氏の講演会に参加したこと、などが書いてあります。

奇しくも1年後のこの7月、私は再びニュージーランドの幼児教育との出会いがありました。
ある方の紹介で知り合ったその方は、岐阜県において幼稚園を経営しています。
英語教育に力を入れているその園は、ニュージーランドにも直営の園を持ち、他にも提携するいくつかの園があるとのことでした。そしてこの度、その方が設立したニュージーランド親子留学ネットワークのオープニングイベントに、招待の声が掛かって出かけてきたのです。

会場には、現地園の園長先生が2名来日され、うち1人はご自身の園のポートフォリオのサンプルを持って来てくださっていました
(残念なことに、話しかける勇気がなくて実物を近くで見ることができなかったことが悔やまれます。)。

各園の理想の保育を実現するための工夫

イベントでは最初に、ニュージーランドの幼児教育を支える教育カリキュラム(テ・ファリキ)の説明と、園長先生方によるご自身の園の紹介がありました。
どちらも少人数で、年齢的には乳児から受け入れている、日本で言うところの保育園に近い施設に見受けられました。室内にはたくさんのコーナーが設けてあり、子どもが好きなだけ、好きなことをして過ごすその中に、子どもの学びがあるのだと言うコメントには、私も大いに賛同しました。

もう一つの園は森のようちえんスタイルで、園舎はあるものの、基本的に屋外での活動がメインだそうです。自分が小さい時にした遊びを、今の子どもたちにも体験させたい、という思いを支えに、幼稚園を運営しているのだと仰っていました。昼食のパンは毎日自分たちで焼くのだと、子どもがパン生地をこねている写真も見せてくれました。海や川、森などの豊かで美しい大自然を存分に活かしきった保育の写真は、見ている私たちのため息を誘うようなものばかりでした。

次に、現地提携園とのスカイプインタビューがありました。スカイプインタビューも近頃は当たり前に行われているのでしょうか? 私が初めて体験したのは、昨年4月に参加したレッジョチルドレンのワークショップでしたが、実は実習先の園でも台湾とつないでインタビューをしていたりして、便利な機能がどんどん身近なところに取り入れられているという印象があり驚いています。
さて、こちらの園もコーナー保育が中心で、それ程広くない室内に十も二十もコーナーが設けられているように見えました。理想の保育環境を実現するために、建物や家具調度にも大変こだわりを持っていらっしゃるそうで、子どもには美しいものや本物を与えなければならない、と仰る通りの魅力的なしつらえでした。

各地で幼児教育に力を注いでいる方々との出会いに励まされ、他園の良いところを学んで参考にしていきたいと思うことのできたイベントでした。
明日から夏期の長期休暇に入ります。子ども達が事故や怪我などなく休み明けに登園してきてくれることを願っています。
どうぞご家族で有意義な夏をお過ごしください。

園長 栗原弥生

 

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