あの人が考える教育とは?
03外国語を話せるとチャンスが増える
栗原学園 谷澤理事長 栗原学園グループ理事長。 ミュージシャン エリック・ジェイコブセンさん 子供向け番組やコンサート実施など教育分野で活躍中。

20年以上に渡り、教育を楽しみながら学ぶエデュテイメント(教育エンターテイメント)の 世界で活躍されているエリック・ジェイコブセンさん。
ミュージシャンという肩書を持ちながらも、教育番組への出演や英語による親子向けコンサートの開催など、 教育の分野で注目を集めています。
今回は、やまた幼稚園でファミリーコンサートを終えたばかりのエリックさんに、
栗原学園 谷澤理事長が外国語を習得するヒケツを探っていきます。

03 外国語を話せるとチャンスが増える

谷澤
エリックさんは長い間日本にいますが、昔と最近の子供を比べて違うことや気づくことってありますか?
エリック
僕は25年ぐらい前に日本に来たんだけど、昔とは明らかに英語のレベルが違うね。
 昔は英語をしゃべれる子供がいたら、海外に住んでいたことがあるか、その子の親が海外にいたことがあるっていうのがほとんどだったよ。
 でも今は、優秀な先生や教材とかいろんな影響のおかげで、親が英語をしゃべれなかったり、海外に行ったことがなかったりする子供でも、自分の言いたいことをちゃんと表現できる子供が圧倒的に増えているよね。
 もちろん、全部完璧っていうわけではないけれどね。
谷澤
やまた幼稚園も元々は地元の幼稚園で、英語とは縁もゆかりもなかったんです。
 だけど、英語教育を取り組むにあたって考えたことは、自分の考えを文化的に異なる背景の人にもしっかり伝えることができる人を育てようということ。
 それを目標にやってきたところがあります。
 そういう点では、エリックさんの言うような日本社会の英語への取り組みの変化にも起因しているのかなと思いますね。
エリック
英語教育に取り組んでいるのは、素晴らしいことだと思うよ。
谷澤
今日は対談の前にエリックさんには、当園のファミリーコンサートへ出演していただいたのですが、やまた幼稚園の子供たちはいかがですか?
エリック
とっても良い!子供が元気だね。
 全国のいろんな幼稚園や保育園をまわっているけど、子供が元気だと先生やお母さん、お父さんなどの大人も元気なことが多い。
 幼稚園はそれぞれに特徴があって、ここは会場に入ったときから明るくて、子供たちが一緒に踊ってくれたから客席にダンスホールもできたし、とってもうれしかったよ。
 とにかく、声を出して、元気に歌ってくれる子供がいっぱいという印象だね。それでいて、バランスが良い!たまに、歌って踊ってくれるけど、大人の言うことを聞かない場合だったり、言うことは聞くけど自分からは声を出さない子供もいたりする。
 そういう意味では、やまた幼稚園はちょうど良い!ちゃんと僕の言うことを聞きながら声を出して、体を動かしていたのはグレート! Very very nice kids!
谷澤
やまた幼稚園では英語教育に力を入れていますが、その理由はいくつかあって、一つは他の国の人のいろんな考え方を理解できるということ。
 私自身は英語の勉強というのは誰しもが受ける必要はないと思っていて、きちんと外国語を習得して高い次元で使えるようになった場合は、ぜひ外国の優れた考えを日本語にして日本のために役立てられるような人になってほしいですね。
エリック
ここにいる子供たちが、そういう大人になってくれたら嬉しいね。
谷澤
ひとつ面白いエピソードがあって、3年ぐらい前に職員たちと台湾旅行に行ったんです。
 それで、みんなでナイトマーケットに行ったとき、オーストラリア人の先生の英語が通じなくて。
 でも、日本語で言ってみたら通じたんですよね。
 台湾は一時期、日本の植民地だったことがあって、おじいちゃんやおばあちゃんぐらいの年代だと日本語がしゃべれるんですよ。
 その時に彼は、「これが国際的な言葉か!」という感覚を初めて知ったらしいです。
 彼にしてみたら、今までは自分の母国語である英語が常に国際語だったんですよね。
 だから、そういう感覚を身に着ける機会がなかった。
 日本語が国際的な言葉として使われる場面に遭遇して、日本人が英語を学ばなきゃいけないと思っている気持ちがわかったと言っていました。
エリック
僕も同じような経験があるね。
 アメリカであまり英語が得意ではない中国人に会ったけど、頑張って英語でコミュニケーションを取ろうとしたんだよね。
 でも、5分ぐらいして試しに日本語を言ってみたら、向こうがパーフェクトな日本語で返してきたんだよ。
 その後は日本語を使って問題なく会話ができたから、外国語を話せるとそういうチャンスもあるよね。

ミュージシャン エリック・ジェイコブセンさん

アメリカ·ニューヨーク州生まれ。マサチューセッツ州ウィリアムズタウンの豊かな自然の中で育ち、17歳で山梨県に交換留学生として1 年間在籍。その後、コロラド州立大学にて日本語学と日本文学を専攻する。
20年以上にわたりエデュテインメント(= 教育エンターテイメント)の世界を中心にTV 番組、子供英語教材(CD/DVD など)などへ向けて多くの曲を送りだし、作詞作曲活動、TV 番組出演、番組制作、コマーシャル、英語教材開発など多岐にわたる活動をしている。 NHKの教育番組には1998年~2017年まで19年に渡って出演。今も日本各地に出向いて子ども向けコンサートを実施、英語の自然なリズムを生かした曲作り、言葉を巧みにあやつる詩的センスには子どもやお母さん、お父さんを中心に多くのファンをもつ。